『萌えで読みとく名作文学案内』



『谷崎大先生、育てゲー大失敗の巻』


このあおりだけで好きな人はおそらくなんの作品だかピンとくるはず(答えは『痴人の愛』)


こんな感じで古今東西の名作とよばれる文学作品を『萌え』というキーワードで読みとこう…!というタイトルまんま、いやナイスタイトルのもと、さくさく読めちゃう文学案内。萌えポイントがわかりやすく説明されていてよかった…!


比率としてはやや日本文学多め。海外からはバタイユの『眼球譚』やこないだ新訳が出たナボコフの『ロリータ』など定番ものからややマイナー?なアンリ・バルビュス『地獄』など。


日本からはもちろん外せない谷崎潤一郎、太宰に三島に川端康成、ショタ萌えとして河野多恵子野坂昭如まで


(この野崎の『骨餓身峠死人葛』はすごい読みたくなりました。舞台は閉鎖的な炭坑の村、最後は母×娘の幻想的で壮絶な近親百合えろシーン。その母も兄と関係があり、それに怒った父に犯されて娘を産んだという、なんていうかここは世界の果ての閉じた場所っていうかカオスなロストワールドっぷり)


個人的には絶対入ってなきゃだめ…!と思う室生犀星蜜のあわれ』が入っていたので満足。コケティッシュな金魚の女の子とおじさまのやりとりに悶える…。


谷崎はエントリーされすぎとはいえ、最強のツンデレ美少女『春琴抄』は入れて欲しかった。あれはもう間違いなく最強のツンデレ。句読点なくて慣れるまでちょっと読みづらいけど超おすすめです。


萌えで読みとく名作文学案内

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