『落下の王国』



“君にささげる、世界でたったひとつの作り話”


映画館で観てきました。予告を観て、これはスクリーンで観るべき映画だと確信した。そして監督は頭がおかしいと思った(ほめ言葉)


構想26年。撮影期間4年。私財を投入し、世界遺産13箇所、24カ国以上でロケ。CGに頼らず、象が水中を泳ぐシーンすら実物で撮影した。


本作の舞台はまだ映画がサイレントだったころのロサンゼルスにあるとある病院。登場人物は、撮影中に怪我をしてベッドから動けなくなり私生活では恋人を奪われ生きる望みをなくしたスタントマンの青年と、腕を折って入院中の少女。


青年は何もわからない無垢な少女に壮大な物語を話して聞かせる。少女は夢中で聞き入る。けれどそれは少女に自殺用のモルヒネを盗んでこさせるための餌だった。


作品はこの現実パートと、青年が語る愛と復讐の物語パートを交互に映していく。壮大で、幻想的で、残酷で、ときにグロテスクでうつくしく、どこか奇妙な映像が見るものをはっとさせる。


少女(撮影当初は5歳)・アレクサンドリア役を演じたルーマニアのカティンカ・アンタルーが…なんというか、こういってしまって道義的に許されるならばものすごく奇形じみていて印象に残った。あれはすごい。どこから見つけてきたんだっていうくらい目が離せなかった。


あと、衣装担当は日本の方だそうです。ちょっとびっくりした。


良い夫婦の秘訣