桜庭一樹『青年のための読書クラブ』


青年のための読書クラブ

青年のための読書クラブ


俗世間から隔離された学園。女子校。生徒投票で毎年ひとりの“王子”が選ばれる。


権力をもつ生徒会。花形の演劇部。スキャンダルを求めはしっこく駆け回る新聞部。行く当てのない生徒たちが集まる日陰の読書クラブ。主な登場人物が全員僕っこ。


という舞台設定だけでときめく。わざとのようにキャラが全員どこか似通っている。それぞれの時代に、それぞれの閉塞感や欠落感、焦燥を抱えた女の子たちが存在している。


彼女たちは似ている。個人であるとともに、“少女”という生き物であるかぎり。


ちなみにタカハシマコ(このチョイスはすばらしい。本屋で見つけたときはこれは正解だ、超・正しい選択だ…!と興奮した)がコミックス化しててそちらも合わせておすすめです。


桜庭一樹は読書がとても好きなひとで、本屋めぐりが日課、一日一冊は本を読むらしい(TBSのドキュメント情熱大陸による)。なんだか本が読みたくなる一冊。