『ヴァージン・スーサイズ』 - 少女　ｉｎ　クローゼット

『先生は、１３歳の女の子じゃないもの』

自殺未遂をした末妹が『なぜこんなことを？』と問われて返す台詞が突き刺さる。

夢のようにはかなくてうつくしい思春期の五姉妹と、近所に住む少年たちの交流。彼らの回想の形をとって語られる、少女期のあやうさ。この時期の少女にしか持ち得ない魅力とアンバランスさが詰まった一作。

厳しい家庭に育つ、ブロンドの長い髪に美しい顔立ちをした、１３歳から１７歳までの五人姉妹はそれぞれに個性的で、魅力的だった。僕たちは憧れ、焦がれ、家に閉じこめられた彼女たちを救い出そうとした。だがそれは失敗に終わり…彼女たちはなぜ、次々に命を絶ったのか？

ソフィア・コッポラ監督が描く『少女』はとてもよい。散らかった部屋に散乱する小物、香水瓶や化粧水で雑然とした洗面台の様子…どこをとっても『少女』の匂いに満ちている。

ガーリーなインテリアや小物がお好きな方にもぜひおすすめしたい。