『ブロークンフラワーズ』
- 出版社/メーカー: レントラックジャパン
- 発売日: 2006/11/24
- メディア: DVD
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老いたドン・ファンほど孤独なものはない――。
恋人が荷物をまとめて出ていった数日後、一通の手紙が届く。ピンクの便せんには“あなたには息子がいます”とあった。身に覚えはない。ミステリー好きな隣人にて友人の強力なすすめもあって、かつての恋人たちに会いにいくことを決める。誰が息子の母親なのか?息子はどんな少年なのか?彼は旅に出る。ピンクの薔薇の花束を持って。
ビル・マーレイは本当にいい年のとり方をしている。コーヒー&シガレッツのときも感じたけれど、ゴーストバスターズの彼が大好きだった身としてはうれしいかぎり。必要最低限しか表情を動かさずに感情を伝えてくる。
過去の恋人たちを演じる4人の女優がまた個性的でいい。シャロン・ストーン、ジェシカ・ラングなど、みな彼と別れたあとに個性的な人生を送っていて突然の昔の男の登場によろこんだり驚いたりとまどったり怒りをぶつけてきたり。
各場面に配置されたピンクの小物がかわいらしいのと同時に謎めいている(ピンクのアイテム=手紙の主はきっとピンクが好き?という認識があるため)。
老いたドン・ファンは孤独で、滑稽だ。けれど、とても、いとおしい。