めも

あの夏。 1999年、7月。 世紀末。 終わるはずだった世界に、僕たちは取り残された。 彼はこう書いていた。結局は終わり損ねた世界、と。 そこで、僕たちはこんなはずではなかったと思っている。考えている。どうやったら、あの世紀末をやり直せる? も…

世界の終末とアウトサイダープレイヤー

階段をのぼるとき、いつも仕事のはじまりを意識する。 これは儀式だと思う。祈りかもしれない。 誰かの世界を終わらせるための。 どこかの物語をはじめるための。 建物自体にほとんど人気がないせいか屋上に続く階段も静かだった。まるで遮断されているよう…